週刊「儲け創り」通信

〜創刊121号 2005年12月18日〜
発信人 株式会社 船井総合研究所 第七経営支援部

チーフ 経営コンサルタント(儲け創り人) 望月 隆之

この週刊「儲け創り」通信は、船井総合研究所の望月隆之が、経営者、ならびに経営幹部の皆様に、「儲け創り(=経営=マネジメント)」のポイント をお伝えしていくものです。


 今週の「儲け創り」のヒント

年間売上10億までの経営のポイント・
年間売上10億からの経営のポイント」

 年間売上10億までの経営のポイントは、100%、経営者の「自分が稼ぐ力=マーケティング(市場創り)力」です。そして、年間売上10億からの経営のポイントには、経営者の「仲間(役員・社員)を稼がせる力=リーダーシップ力=オーガナイジング(組織創り)力」が加わります。
 まず、自分が稼ぐ力(=マーケティング(市場創り)力)が無ければ話になりません。その次に、仲間(役員・社員)を稼がせる力(=リーダーシップ力=オーガナイジング(組織創り)力)です。このふたつの力を持ち合わせることが、経営者の理想形です。短期的な経営において、重要なのは、もちろん、マーケティング力です。この力さえあれば、場合によっては、東証1部上場企業も創ることも可能です。リーダーシップ力や、オーガナイジング力などなくても、可能です。最近、ついにあのライ○ドアに買われてしまったカタログ通販最大手のセ○ールなどは、その典型的な事例でしょう。創業経営者には、類まれなるマーケティング力があったので、東証1部上場企業にまで上り詰めることが出来ました。しかし、創業経営者には、リーダーシップ力やオーガナイジング力がなかったので、そのマーケティング力=時流を見極める力に陰りが見えると、あっという間に崩壊してしまいました。何はともあれ東証1部上場企業を創ったのだから、それで充分と考えれば、リーダーシップ力やオーガナイジング力など必要ないのかもしれません。それで充分と考えられないのであれば、つまり、企業の目的をその永続性と考えるのであれば、そのようなリーダーシップ力や、オーガナイジング力を身につける必要があるということでしょう。
 ところで、先ほども申し上げましたように、マーケティング力で最も大切なのは、「時流」を見極める力です。顧客が潜在的に何を求めていて、どうすれば、お金を払っていただけるのかを見極める力です。その上で、その仕組みを具体化する実践力が大切になりますが、「時流」を見極める力の無い実践は、「労多くて功少なし」となりますので、やはり、最も大切なのは、「時流」を見極める力です。
実は、これが、経営戦略の土台になります。
 次に、リーダシップ力・オーガナイジング力ですが、ここで最も大切なのは、「人心」を見極める力です。役員や社員が潜在的に何を求めていて、どうすれば、気持ちよく、つまり、生産性高く働いていただけるのかを見極める力です。
 経営にとって最も大切なふたつの力であるマーケティング力とオーガナイジング力の本質は、実は、コミュニケ−ション力ですね。マーケティングは、顧客と言う対社外的な人とのコミュニケーション力のことであり、オーガナジングは、役員・社員と言う対社内的な人とのコミュニケーション力ということですね。つまり、人とのグレートコミュニケ−ターこそ、成功する経営者の必須条件と言うことになります。

 

今回、初めて、お読みいただいた方々のために、「儲け創り=経営」に関する望月隆之の基本的な考え方をお伝えします。

経営とは、「儲けを創り続ける事」です。それでは、ここで言う儲けとは、「顧客に満足していただくという意味でのパフォーマンスをアップし続けることと、そのパフォーマンスをアップすることにつながるコストは使い、逆に、つながらないコストをカットすることにより、その結果として、コスト総額をダウンし続けることから産み出されるもの」です。したがって、ハイパフォーマンスオペレーションとローコストオペレーションの組み合わせ=顧客の満足創りと、そのために必要なコストは使い、必要ではないコストをカットするという意味でのローコストを飽くことなく追求し続けることによって、粗利を付加し続けることこそが経営と言えます。つまり、顧客にとっての高い価値=満足を創り続けることが経営です。ということは、そのためのコストは、期待できるお買い上げ額に対する一定の比率以下であれば、いくらかけてもいいし、逆に、そのためにならないコストはたとえ1円であってもムダであり、そのような視点で様々な経営判断を行なうのが経営者、もしくは、経営幹部の仕事です。特に成熟した消費社会である日本市場においては、単なる価格訴求のローパフォーマンス=粗利を削減し続けることによる顧客の満足創りは、成功し続ける経営とは呼べません。さあ、皆さん、ハイパフォーマンスをローコストで実現し、「高顧客価値創造⇒高粗利益創造⇒高社員価値創造⇒高企業価値創造」経営を実現し続けましょう!


望月隆之の事業理念

私がこの聖堂(≒事業)を完成させることが出来ないことは悲しむべきことではない。私は年齢を重ねていく。代わってこの聖堂(≒事業)を再び始める他の者たちが現れるだろう。このようにして、聖堂(≒事業)はさらに壮麗なものになろう。

(アントニ・ガウデイ「ガウディの言葉」より)

 

トップへ戻る       バックナンバーへ戻る