週刊「儲け創り」通信

〜創刊124号 2005年1月15日〜
発信人 株式会社 船井総合研究所 第七経営支援部

チーフ 経営コンサルタント(儲け創り人) 望月 隆之

この週刊「儲け創り」通信は、船井総合研究所の望月隆之が、経営者、ならびに経営幹部の皆様に、「儲け創り(=経営=マネジメント)」のポイント をお伝えしていくものです。


 今週の「儲け創り」のヒント

「流線型で行こう!」
目的を明確にすれば、手段は流線型(=高い生産性)になる!

 何をするにしても、その目的を明確にすれば、その目的を達成させるための手段は「流線型」となります。手段として、不必要なものは削られて、本当に必要なものだけが残るからです。
つまり、「ムラ、無理、無駄」がなくなり、高い生産性で目的を達成することができるようになります。
だから、目的を明確にして、「流線型で行こう!」

 経営者の皆様、まずは、経営の目的(=経営理念)を明確にしましょう!


 じつは、経営の問題に限らず、ほとんどの問題は、「流線型」で解決します。「目的と手段」の関係において、日々行っている手段としての活動の目的を明確にすれば、ほとんどの問題は解決するということです。様々な経営問題にしても、経営の目的(=経営理念)を明確に出来ない、しないことが原因であることが多く、それを明確にすれば、ほとんどの問題は解決します。「何のために(目的)」を明確にすることです。それが明確になれば、ただ闇雲に動いて疲弊している状態から抜け出すことが出来て、目的との関係において、本当に必要なものだけが手段として残るからです。目的との関係において、不必要なものが削られ、本当に必要なものだけが残った状態、それが「流線型」です。是非、目的を明確にして、手段を「流線型」にしましょう。そうすれば、「ムラ、無理、無駄」な手段としての活動がなくなり、本当に必要な手段だけが残り、高い生産性で、目的を達成することが出来ます。経営の現場で言えば、差し当たり、会議の目的、打ち合わせの目的などなど、目的を明確にすべき手段としての業務はたくさんありそうですね。その業務の目的を明確にするだけで、生産性が高くなるので、業績は、簡単に上がっていきます。是非、すべての業務の見直しをしてください。「何のために」という視点で・・・四半期に一度くらいは、すべての業務を「業務の棚卸」と称して見直すことができれば、ベストだと思います。是非!

 ちなみに、経営理念という経営の目的を明確にしないでも経営は出来ます。人生の目的=人生理念を明確にしないでも生きていけるのと同じように。ただし、より良い人生を送りたいと考えるのであれば、人生理念を明確にすることの大切さは、申し上げるまでもないことでしょう。経営理念も同様です。より良い経営を行おうとするから、経営理念が必要になってくるのです。よくわからないけど、なんとなくかっこいいからというような理由で明確(?)にするのであれば、全く意味のない不必要なものでしょう。個人的には、より良い経営を目指す経営者の下で、より良い仕事をして生きていきたいですから、経営理念のある企業で働くことは、最低限の必要条件のひとつです。つまり、仕事に対して本気で取り組もうとしている人間(≒生産性の高い人間)は、ほとんどの場合、そのように考えるのではないでしょうか?ですから、経営者の本気が表現されている経営理念のない会社に、本気の社員=生産性の高い社員が集まるわけがないと思います。後は、経営者次第です。経営理念を明確にしようとするのもしないのも。それなりの経営者とそれなりの社員、それなりの会社でやっていくという道もありますから。ちなみに、最近、私が素晴らしいと考えている経営理念は、「人儲け」です。素晴らしい仲間=社員と素晴らしい顧客が集まってくるような経営を行うという意味での「人儲け」です。もちろん、その目的を達成させるために手段のひとつとしての「金儲け」も非常に大切なことですが、「金儲け」は、あくまで手段のひとつ。目的は、「人儲け」。いかがでしょうか?

 

今回、初めて、お読みいただいた方々のために、「儲け創り=経営」に関する望月隆之の基本的な考え方をお伝えします。

経営とは、「儲けを創り続ける事」です。それでは、ここで言う儲けとは、「顧客に満足していただくという意味でのパフォーマンスをアップし続けることと、そのパフォーマンスをアップすることにつながるコストは使い、逆に、つながらないコストをカットすることにより、その結果として、コスト総額をダウンし続けることから産み出されるもの」です。したがって、ハイパフォーマンスオペレーションとローコストオペレーションの組み合わせ=顧客の満足創りと、そのために必要なコストは使い、必要ではないコストをカットするという意味でのローコストを飽くことなく追求し続けることによって、粗利を付加し続けることこそが経営と言えます。つまり、顧客にとっての高い価値=満足を創り続けることが経営です。ということは、そのためのコストは、期待できるお買い上げ額に対する一定の比率以下であれば、いくらかけてもいいし、逆に、そのためにならないコストはたとえ1円であってもムダであり、そのような視点で様々な経営判断を行なうのが経営者、もしくは、経営幹部の仕事です。特に成熟した消費社会である日本市場においては、単なる価格訴求のローパフォーマンス=粗利を削減し続けることによる顧客の満足創りは、成功し続ける経営とは呼べません。さあ、皆さん、ハイパフォーマンスをローコストで実現し、「高顧客価値創造⇒高粗利益創造⇒高社員価値創造⇒高企業価値創造」経営を実現し続けましょう!


望月隆之の事業理念

私がこの聖堂(≒事業)を完成させることが出来ないことは悲しむべきことではない。私は年齢を重ねていく。代わってこの聖堂(≒事業)を再び始める他の者たちが現れるだろう。このようにして、聖堂(≒事業)はさらに壮麗なものになろう。

(アントニ・ガウデイ「ガウディの言葉」より)

ミレニアムプロジェクトジャパン (MPJ=日本発千年(=永遠)計画)への情熱の起点がこの言葉にある。


望月隆之の座右の銘

一期一日
 一期で一日
 今日という一日は、一生に一日しかないものとして、悔いのないように生きる。

一期一会
 一期に一会
 目の前にいる客は、一生に一度しか出会いのないものとして、悔いのないようにもてなす。

強い心と明るい心で生きていく。

 

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