週刊「儲け創り」通信

〜137号2006年8月6日〜

この週刊「儲け創り」通信は、船井総研の望月隆之が、「公腹を肥やすことが、私腹を肥やすこと(=自利利他)・モノ満足ココロ満足経営」を、日々、実践されている経営者、並びに経営幹部の皆様に、「儲け創り(=経営=マネジメント)」の本質とその具体策をお伝えしていくものです。

発信人
株式会社 船井総合研究所 第一経営支援部
チーフ 経営コンサルタント(儲け創り人)望月 隆之


今週の「儲け創り」の本質とその具体策

「儲け創り」の分類
1、リーダーシップ(経営者力)
2、マーケティング(市場創り)
3、組織創り(オーガナイジング)

1、問題(どうする?)
「優秀な社員(=仲間)を採用したい場合」
これから、さらに、進化し、業績を向上させようと考えている新興ベンチャー企業が、伝統ある大企業に負けることなく、「優秀な社員(=仲間)を採用したい場合」さて、どうする?

2、問題解決の具体策(こうする!)
さて、こうする!
レベルの高い優秀な社員(=仲間)候補に対して、単に「物理的価値(カネなど)」だけではなく、「心理的価値」である「未来計画(=夢)」も提供する!
つまり、「勝てる市場」である「夢の大きさ」そして、「その具体化力」で勝つ!
これが出来れば、優秀な社員(=仲間)候補が最も求めている「会社の進化への貢献を通して、自分の進化を実現させること(=自己実現欲求)」を提供することが出来ます。そうすれば、「優秀な社員(=仲間)を採用したい場合」と言う問題を解決出来ます。
つまり、経営者(=会社)が、「これからこうしたい!」ので、「この指止まれ!」と「言える内容(経営戦略創り力)」と「伝える技術(社員(=仲間)候補との関係創り力)」を身に付けることが出来れば、この問題は、解決出来るのです。

3、問題解決の本質(なぜなら・・・)
レベルの高い優秀な社員(=仲間)候補に対して、会社(=経営者)が提供出来る価値には、「物理的価値(カネなど)」「心理的価値(未来計画=夢)」のふたつがあります。

 「物理的価値」は、申し上げるまでも無いことです。しかし、「心理的価値」の存在は、あまり知られていないようです。実際、優秀な社員(=仲間)の採用がうまく行っていないベンチャー企業ほど、この価値の重要性どころか、存在すら、気付いていないようです。ところが、実は、優秀な社員(=仲間)候補ほど、企業選択の基準として、「心理的価値」を重視しています。もちろん、「物理的価値」も重要です。つまり、「マズローの欲求5段階説」を持ち出すまでも無く、レベルの低いヒトは、「物理的価値」だけを企業選択の基準としますが、レベルの高いヒトは、「物理的価値」とともに「心理的価値」つまり、「未来計画(=夢)」も企業選択の基準として重視しているということです。単に数合わせのヒトが欲しいのであれば、話は別です。その場合は、「物理的価値」だけで求人をすればよろしいかと思いますが、当然、そのような会社は無いと思います。企業価値を高めるために、最も重要なヒトの採用です。だから、やはり、重要になってくるのは、「物理的価値」の訴求とともに、「心理的価値」の訴求になります。
(こう考えてくると、「優秀な社員(=仲間)の採用」と言う問題も、マーケティングの問題も、その本質は、全く同じですね。マーケティングの問題でも、組織創りの問題でも、その対象となるのは、同じヒトですから、その問題解決で求められるものも「ヒト相手」の関係創りということですね。つまり「ヒト」との関係創りが経営の本質と言えるでしょう)

「優秀な社員(=仲間)」候補が「入社したい!」とか、「ずっとこの会社で働き続けたい!」と思えるような「未来計画(=夢)」を与えていますか?与え続けていますか?それを与えることなく、「なぜ、うちの社員はモチベーションが低いのだろう?」なんて思っていませんか?与えるものも与えていないのに、「優秀な社員(=仲間)が、なぜ、入社してこないのだろう?」なんてことを考えている「ヒマ」があったら、「言える内容(経営戦略創り力)」と「伝える技術(社員との関係創り力)」を、少しでも早く、身に付けていただきたいものです。「経営者(=会社)」のレベル以上の社員(=仲間)を採用出来ることは、絶対に、ありません。「急がば回れ!」それが、「優秀な社員(=仲間)」を採用できる唯一の方法です。ベンチャー企業が、大企業に負けることなく、レベルの高い優秀な社員(=仲間)を採用するためには、「未来計画(=夢)」と言う「心理的価値」を提供することが重要なのです。そうすれば、「物理的価値(カネなど)」の提供で比較的優位に立つ大企業と互角に戦うことが可能になります。「物理的価値(カネなど)」の提供でも負けて、「心理的価値(未来計画(夢))の提供でも負けるのであれば、「優秀な社員(=仲間)の採用」が出来るはずがありません。これから量的拡大、質的向上を目指すベンチャー企業が提供出来る最高の経営資源は、「心理的価値」である「未来計画(夢)」だけです。そして、レベルの高い優秀な社員(=仲間)にとって最重要なことは、「目先のカネ」以上に、「将来の夢」です。もちろん、説得力の無い「将来の夢」では、お話しになりませんし、もちろん、「目先のカネ」も大切な問題です。しかし、ベンチャー企業が大企業に勝てる部分は、「心理的価値(未来計画=夢)」の提供しかないのです。まずは、魅力的な経営戦略を創り、社員との関係創りを行うことです。この部分で大企業に勝つことができれば、「物理的価値」での不利を補うことが、充分、出来ます。


望月隆之の座右の銘
一期一日(自己の人生に対する時の自己に対する戒め)
 一期で一日
 今日という一日は、一生に一日しかないものとして、悔いのないように生きる。
一期一会(他者に対する時の自己に対する戒め)
 一期に一会
 目の前にいる客は、一生に一度しか出会いのないものとして、悔いのないようにもてなす。

強い心と明るい心で生きていく。

優しさと強(したたか)さで生きていく。

「最高の自分」を創り続けるために、常に、最善を尽すこと。

 

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