経営の「?」を、「!」にする

週刊「儲け創り」通信

〜138号2006年10月8日〜

この週刊「儲け創り」通信は、船井総研の望月隆之が、「公腹を肥やすことが、私腹を肥やすこと(=自利利他)・モノ満足ココロ満足経営」を、日々、実践されている経営者、並びに経営幹部の皆様に、「儲け創り(=経営=マネジメント)」の本質とその具体策をお伝えしていくものです。

発信人
株式会社 船井総合研究所 第一経営支援部
チーフ 経営コンサルタント(儲け創り人)望月 隆之


今週の「儲け創り」の本質とその具体策

 

「儲け創り」の4大分類、さて今週は・・・

1、リーダーシップ(経営者創り)

2、企業のあり方:経営理念(企業創り)

3、企業のやり方 その@:マーケティング (市場創り、顧客創り、商品創り、顧客を動かす)

4、企業のやり方 そのA:組織創り (オーガナイジング、社員(役員)創り、社員(役員)を動かす)

 

1、問題(どうする?)
「業績が伸び悩んでいる場合」さて、どうする?

 

2、問題解決の具体策 (こうする!)

「目先のことで困っているのだから、「即効性のある具体策」を考え、実行する。」だけではなく、より本質的に、まず、@自らのリーダーシップを進化させることを考え、次に、A経営理念を進化させ、次に、Bマーケティングを進化させ、最後に、C組織を進化させることを考え、実行することが大切です。
「急がば回れ」、西洋医学的に悪いところを見つけて、悪いところだけを直すと言うことだけではなく、東洋医学的に「経営全体」特に、「経営者自身の進化を考える」ようにすれば、経営全体がより早く進化させることが出来ます。その結果として、業績は、必ず、向上します。
業績の伸び悩みは、経営者自身の伸び悩みですから、経営者自身の進化無くして、業績の回復や向上はありえないのです。

 

3、問題とその解決の本質 (なぜなら・・・)

 

経営の構造は、下記の図の通りです。ですから、問題が起こったときに、常により本質的に考え実行しなくては、真の解決にはなりません

 

 今回は、経営理念についてご説明します。
 すべての土台は、創業経営者です。創業経営者の世界観・人生観の通りに、企業経営は行われ続けます。もちろん、2代目経営者、3代目経営者となった時に、創業経営者の考えが、きちんと伝承されずに、企業経営が行われてしまうこともありますが、それも含めて、つまり、きちんと伝承されるものではなかったという意味も含めて、創業経営者の土台の上に、企業経営は行われ続けます。企業は、ゴーイングコンサーンとも呼ばれるように「永遠の仕組み」ですが、10年、20年と続く企業はまれです。それだけの土台が創れる企業経営者は、まれにしか存在しないと言うことでもあります。創業経営者のレベル以上の企業になることも無ければ、レベル以下になることもありません。すべては、経営者のレベルとおなじになります。顧客のレベル、社員のレベル、株主のレベル・・・すべての利害関係者が、経営者のレベルと同様になります。「こんなに素晴らしい商品の価値がわからない客は・・・」とか、「うちの社員は・・・」などと言うのは、すべて、天に唾する行為です。ですから、経営者は、進化し続ける必要があるのです。経営者自身が進化し続けることが、経営を進化させ、企業価値を高めて、業績を向上させるのです。 
 経営者の人生観・世界観を反映させた経営理念であれば、どのような経営理念でもかまいません。「客を騙してでも売上を創る」と言うのが、経営者の人生観・社会観であれば、それは、その経営者の「分(ぶん)」ですから、それはそれで仕方のないことです。それで失敗して、「分」を上げざるを得なくなり、しっかりと勉強をして、進化をして、「分」を上げて、より上位の経営理念を考えられるようになれば、その結果として、業績は向上し始めるはずです。一番まずいのは、世間の通りがいいような立派な経営理念を、例えば、経営コンサルタントに頼んで創ってしまうことです。経営者の人生観・世界観を、少しも反映させていない経営理念を掲げることです。全く意味がありません。それどころか、経営者の「分」の低さを一時的に隠蔽することにより、進化の機会が失われてしまい、結果としての業績が向上できなくなります。重要なことは、経営者自身の現在のレベルを正直に認めて、「分」のレベルに応じた経営理念を掲げることです。そうすれば、進化の機会が、必ずやってきます。その理念に基いた商品を、顧客の誰もが購入してくれないとか、良く働いてくれる社員が採用できないとか、育成できないとかの症状になって、経営者の「分」の低さを教えてくれるのです。そうしたら、しめたものです。「分」を上げる努力をすれば良いだけですから。経営者自身が進化すれば良いだけですから。
 私は、すべての企業は「世の中至上主義」で経営されるべきだと考えています。顧客や、社員や、株主と言った利害関係者すべてを象徴する「世の中」を至上のものとして、その利害を調整し、「世の中」に愛される存在であり続けることが、企業にとって最重要であると考えています。

 

あなたの会社の経営理念は、なんですか?

今回、初めて、この週刊「儲け創り」通信をお読みいただいた方々のために、「儲け創り=経営」に関する望月隆之の基本的な考え方をお伝えします。

経営とは、「儲けを創り続ける事」です。

 ここで言う儲けとは、「顧客に満足して頂く事⇒売上と言う意味でのパフォーマンスをアップさせること、そのパフォーマンスをアップさせることにつながるコストは使い、逆に、つながらないコストはカットすることにより、コスト総額をダウンさせることから産み出されるもの」という意味です。
 したがって、ハイパフォーマンスオペレーションとローコストオペレーションの組み合わせ、つまり、顧客の満足創りと、そのために必要なコストは使い、必要ではないコストをカットするという意味でのローコストを飽くことなく追求し続けることによって、粗利を増加させ続けることこそが経営と言えます。
 つまり、顧客にとっての高い価値=満足を創り続けることが経営です。ということは、そのためのコストは、いくらかけてもいいし、逆に、そのためにならないコストはたとえ1円であってもムダであり、そのような視点で様々な経営判断を行なうのが経営者、もしくは、経営幹部の仕事です。 特に成熟した消費社会である日本市場においては、単なる価格訴求のローパフォーマンス=粗利を削減し続けることによる顧客の満足創りは、成功し続ける経営とは呼べません。さあ、皆さん、ハイパフォーマンスをローコストで実現し、「高顧客価値創造⇒高粗利益創造⇒高社員価値創造⇒高企業価値創造」経営を実現させ続けましょう!


望月隆之の事業理念

私がこの聖堂(≒事業)を完成させることが出来ないことは悲しむべきことではない。私は年齢を重ねていく。代わってこの聖堂(≒事業)を再び始める他の者たちが現れるだろう。このようにして、聖堂(≒事業)はさらに壮麗なものになろう。

(アントニ・ガウデイ「ガウディの言葉」より)

ミレニアムプロジェクトジャパン (MPJ=日本発千年(=永遠)計画)への情熱の起点がこの言葉にある。


望月隆之の座右の銘

一期一日
 一期で一日
 今日という一日は、一生に一日しかないものとして、悔いのないように生きる。

一期一会
 一期に一会
 目の前にいる客は、一生に一度しか出会いのないものとして、悔いのないようにもてなす。

強い心と明るい心で生きていく。

優しさと強(したたか)さで生きていく。

「最高の自分」を創り続けるために、常に、最善を尽すこと。

 

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